久しぶりにタクシーに関する記事を書きます。
題して、【タクシー運転手と結婚するメリットとデメリットを現役運転手が徹底解説!】
20代や30代の男女でタクシー運転手への転職を考えている方や、彼氏がタクシー運転手なんだけど結婚して大丈夫なのか・・・?といった不安を抱えている方向けの記事となります。
- タクシー運転手と結婚するメリットはありますが、デメリットもあるためそれなりの覚悟が必要!
ちなみに筆者は大阪の現役タクシー運転手で既婚の30代男性です。
実際の収入面やタクシーの実情を考慮した上で徹底的に解説していきますので、参考にされてみてください。
もくじ
4つのメリット
タクシー運転手と結婚するメリットを4つに絞って書いていきます。
普通に生活できる
タクシー運転手は低収入と思っている方が多いと思いますが、私の勤務する大阪の平均年収はコロナ禍前の2017年で見ると3,464,700円となっています。
これだけ見ると、「確かに低いな」という印象なのですが、タクシー運転手の中には年金をもらいながら働いている人も多数おり、その方たちが平均年収を下げているため、実際の働き盛りの世代の平均年収は肌感覚ですが400万円は超えていると思われます。
その一つの根拠としては、私の過去最高年収が480万円で、約3年間の平均年収が400万円を超えているからです。
これは私が優れているというわけではなく、真面目に働いていれば誰でも到達可能な数字です。
仮に年収400万円とすると、毎月の収入が33万円(手取り25万程度)ですから、奥さんが専業主婦でも子供なしなら十分生活はできると思いますし、家賃などの状況によっては子供1人あり専業主婦でもやっていけないことはないでしょう。
もちろん、共働きの場合は余裕をもって生活できるため、しっかりと貯蓄をしていくことも可能。
私自身、共働きですが、子供がいないこともあって金銭的にはかなりの余裕を感じています。
ちなみに2023年現在は、コロナ禍も収束を迎え日本のみならず海外からも観光客がどっと押し寄せている状況で、タクシー料金の値上げも相まってコロナ禍前よりも年収は上げやすくなっています。
ただ、勤務地が地方の場合は年収も下がる傾向にあるため、基本的には稼げるのは都市部のタクシーだけだと思っておいた方が良いです。
都市部のタクシー運転手の場合、高収入で贅沢ができる!とは思わない方が良いですが、「好きな人がタクシー運転手で収入が低そうだから結婚を諦める」と判断するのは早いですよ!
人によっては年収500万円以上稼いでいる人もいますからね。
休みの調整がしやすい
これは一番のメリットと言っても良いかもしれません。
タクシー運転手は一人で行う仕事のため、休んでも職場の人に迷惑をかけることが殆どなく休みが取りやすい職業です。
そのため、長期の旅行も行きやすいですし、子供が熱を出してどちらかが休まないといけなくなったというような状況でも対応しやすいです。
仕事の都合で休めない、というようなことはまずないですね。(売上目標があって休みたくないなんてことはありますが)
ですので、旅行好きのカップルや、仕事よりもプライベート重視!というような人はタクシー運転手との結婚がメリットになると思いますよ。
運転がうまく、事故の際も安心
タクシー運転手は職業ドライバーということもあって運転がうまい人が多いです。
そのため、旅行に行く時なども安全運転で快適なドライブが楽しめます。
また、普段から仕事で長時間車の運転をしており、良くないことですが事故の経験をしている人も多いです。(していなくても、会社で散々事故対応については教えられる)
普段車を運転しない人だと、いざ事故を起こした際に焦ってしまい、本来なら警察に届け出しないといけないのに相手の言われるがまま示談にしてしまった・・・なんてことが起こるかもしれませんが、
場慣れしているタクシー運転手は事故対応も焦らず適切に行えるため、事故相手の口車に乗って示談交渉に持ち込まれたりといったトラブルも防ぐことができます。
浮気の心配が少ない
タクシー運転手は職場での異性との出会いが少ない職業です。
私の会社でも男性社員が殆どで、女性は1割にも満たないくらい少ないです。(居ても40代以上の方が殆ど)
そのため、社内で浮気をするのは不可能ではないですが、よほどのことがない限りありえないと言えます。
とはいえ、浮気に関してはする人はどんな状況でもするため、職業よりもその人自身を見定める必要があるかもしれませんが・・・。
4つのデメリット
次に4つのデメリットです。
世間体が悪い
タクシー運転手は世間体がかなり悪いです。
私自身、そのことは今でも気にすることがありますし、結婚を考えるならなおさら気になる部分かと思います。
世間体が悪い理由としては、昔のタクシー運転手のイメージをそのまま引きずっていたり、一部のマナーの悪い運転手の言動が悪い印象を植え付けている面があります。
昔のタクシー運転手の中には、犯罪を犯して刑務所に入り、その後釈放されて何もできる仕事がないことから仕方なくやっていた人もいたようです。
ただ、今では犯罪歴のある人が入れるタクシー会社はないはずですし、大学を卒業したばかりの新卒がタクシー運転手を希望して入社するような時代です。(個人的には違う意味で反対ですが、この件はまた別の記事で詳しく書きます)
とはいえ、昔よりは門出が狭くなったものの今でも常に募集していて「誰でもなれる職業」というイメージは変わっていません。
(※私も最初はそう思っていましたが、年々タクシーという仕事は誰でもなれるけど、利他的な働き方をしようと思うと誰でもできない職業という意識が強くなってきました。)
どんな仕事でも極めようと思うと大変ですし、タクシーも例外ではないなと感じているこの頃です。
話が逸れてしまいましたが、世間体の悪さほどタクシーという仕事が「悪」ということは全くなく、役割を理解して働けば社会貢献できる素晴らしい仕事です。
ですので、タクシー運転手と結婚を考える時は世間体の悪さを理解した上で、家族の理解が得られるように彼氏さんと一緒になって説得する覚悟は必要です。
事故や違反のリスクがある
タクシー運転手は長時間運転するため、事故や違反のリスクも高いです。
まず違反を起こしてしまうと、免許の点数を引かれてしまいますし、数が重なると免許停止処分を受けて一定期間車の運転ができなくなってしまいます。
こうなると歩合制のタクシー運転手は収入が途絶えてしまうため、生活が苦しくなってしまいます。
※6点~8点加算で初めての免許停止処分となった場合、1日講習を受けることですぐに乗務できるようになるため、収入に殆ど影響は出ません。
ただ、その後に再度違反をしてしまうと、4点加算で60日の免停処分となってしまい、こちらは講習を受けたとしても1か月以上乗務ができないため、収入に影響が出ます。
前歴のある状態で2回目の免許停止処分を受ける人は少ないですが、可能性は0ではないです。
次に事故の場合ですが、大きな加害事故を起こしてしまうと相手の命を奪ってしまう可能性があり、自分も無事では済まない可能性もあるため、常に危険と隣り合わせの仕事です。
タクシーでよくあるのが、長時間の運転で疲労が溜まり、睡魔に襲われてそのまま眠ってしまい前の車に突っ込むといった事故です。
実際に私の会社でも、居眠り運転が原因の事故で退職を余儀なくされた人がいます。(かなりの危険運転とみなされるため)
このように、違反が重なることで免許停止の可能性があり、大きな加害事故を起こせば人の命を奪ってしまう可能性のある職業です。
自分の旦那さんの収入が突然なくなる、あるいは人様の命を奪う可能性があることを覚悟しておかなければなりません。
不真面目な人だと収入が低い
タクシーは歩合制のため、真面目に働かなければ収入は低いです。
メリットの方で書いたように、都市部であれば真面目に働いていれば年収400万は超えるのが普通ですが、出勤してもサボり癖があったり、お客様を探す努力をしない人は収入が低いです。
乗務中は上司の目もなく、サボろうと思えばいくらでもサボれてしまうため、自己管理ができない人は低収入ドライバーになってしまいます。
仕事に対する真面目な姿勢が必要なのはタクシーに限ったことではないと思いますが、タクシーはお客様を乗せた分だけが自分の収入になるため、特にその姿勢が重要になってきます。
目安としては、今お付き合いしている方の売上が月に50万未満であれば、少し怠け癖がある可能性があるため、(都市部で出勤日数を満たしており、コロナ禍のような特殊な状況でない場合に限る)その場合は今後のことをよく考えた方が良いかもしれません。
ただ、売上は低めでも家庭的で料理や家事を率先してやってくれるような人なら、共働きの場合は結婚を考えれるかと思います。
コロナ禍のような不測の事態に弱い
タクシーは外出する人や観光客が多いほど利用者が増えるため、コロナ禍での緊急事態宣言のようなものを発令されると街から人が消えて利用者もいなくなってしまいます。
当然、そうなれば収入は激減してしまうため、それまでの貯蓄を切り崩すか、副業することも視野に入れる必要があり、夫婦の協力が必要不可欠になってきます。
私自身、コロナ禍では収入が月に5万しかない時もあったくらいで、副業しながら乗り切りましたがとにかくしんどかったです。
コロナ禍でしんどかったのはタクシー業界だけではないと思いますが、「歩合制」が仇となった期間でしたね・・・。
とはいえ、この道30年以上のベテランの乗務員さんに聞いても、「コロナ禍の時のように利用者が激減したことは今まで一度もなかった」との答えだったため、この先そこまで心配する必要はないかと思いますが、万が一は想定しておいた方が良いでしょう。
ただ、選ばなければタクシー以外でも仕事はあるため、何とかなるとは思います。(実際何とかなりました)
お嫁さんが言っていること
実際にタクシー運転手の私と結婚してくれたうちのお嫁さんが言っていることを少し。
結論から言うと、喜んでくれています。
というのも、私は隔日勤務という1日おきの勤務のため、2日に1回は家にいるのですが、家にいる時は料理や家事を私がやるからです。
お嫁さんはあまりそういうのが得意ではないので、仕事が終わって帰ってきた時に料理を作って待ってくれているのがとても嬉しいようです。
また、お嫁さんはあまり世間体を気にしないタイプなので、頑張っているなら職業は何でも良かったとも言っています。
職業よりも料理・家事・育児に協力してくれる方が重要のようですね。
非公開求人多数のタクシードライバーに特化した転職サービス【ドライバーズワーク】で無料相談してみる職業よりも人間性を見た方が良い
ここまでメリットやデメリット、実際にお嫁さんが言っていることなどを書いてきましたが、デメリットに関しては万が一の時に覚悟はしておかなければならないものの、乗り越えられない問題ではないと思います。
交通事故に関しては、人を撥ねてしまった場合は被害者はもちろんのこと、加害者も人生がガラリと変わってしまいますが、人を撥ねる可能性はタクシー運転手じゃなくても車を運転する人なら誰でもありえることですよね。
そして、タクシーの収入に関しても生活できないレベルではなく、共働きであれば余裕がありますし、子供も持てるでしょう。
実際、3人以上のお子さんがいらっしゃるドライバーさんもいます。
まとめると、本当にその人のことが好きなら、職業よりも「思いやりや優しさ、家族のために頑張ってくれる人なのかどうか」という人間性を見たほうが良いと思います。
地位や名誉、職業で選んで離婚している人がたくさんいる世の中ですから、真実の目で相手を見る必要があるのかもしれません。
婚活サイトには嘘が書いてある!?
「タクシー運転手 結婚」で検索して上位表示された記事の中に、「都内で年収300万円以下の人と結婚して苦労している」というものがあったのですが、本当に都内で働いているのであれば年収400万以上は稼げるはずです。
持病があって長時間働けない人か、サボりながら働いている人であれば納得できますが、そのあたりが具体的に書いていないので婚活サイトに誘導するための嘘だと思って良いでしょう。
ただ、何度も書いているように「都会以外の地方のタクシー」は年収300万円以下が普通のようですので、そこは念頭に置いておいてください。
それと、タクシーは会社によって歩合率や事故の際の弁償金などが異なるため、どの会社に入るかで収入にも大きく影響してきます。
タクシーは会社選びが一番と言っても良いくらい大切なので、色々な会社を検討する必要がありますよ。
その点で言うとドライバーズワークは無料で電話相談ができ、希望を伝えれば自分に合ったタクシー会社を提案してくれるので登録しておいて損はないかと思います。
タクシードライバーに特化した転職サービス【ドライバーズワーク】で無料相談してみるそれではまた!