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タクシー会社を選ぶ際の7つの注意点を現役運転手が徹底解説!

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タクシーの求人を見ていると、思った以上にたくさんのタクシー会社があって困惑する人も多いかと思います。

どれも似たような求人が多く、一見すると「どこの会社で働いても同じなんじゃね?これなら家から近い所が一番じゃん♪」なんて思ってしまいますよね。

BUT!

タクシー運転手
タクシー運転手
全く違いますぞ。しっかりと見極めて良いタクシー会社で働くことが転職成功(収入UP)への一番の近道じゃ

ということなんです。

一体どういうことなのか?現役運転手がタクシー会社を選ぶ際の7つの注意点を徹底的に解説していきますので参考にしてみください。

※避けるべき会社やおすすめの転職サイトについては一番下の方に記載しているので、急ぎの方はそちらからご覧ください。

タクシー会社の賃金形態について

本題に入る前に、タクシーの賃金形態について書いておきます。

タクシーの給料は歩合制のところが殆どのため、歩合率が高い会社の方が収入も高くなります。

一部固定給のみの会社もあるようですが、固定給の場合は歩合給で稼げる額の平均以下に設定されていることが多いため稼ぎたい人には不向きです。

タクシー会社の収益を上げるためには、なるべく一人一人の乗務員に多く稼いできてもらわなければならないため、売上に応じた歩合率を段階的に設けることで乗務員のやる気を引き出し会社の収益を上げています。

目の前に人参をぶら下げられた馬みたいなものですね。

これは一見ブラックなようにも感じますが、冷静に考えると理にかなっていると思います。

固定給だと良くも悪くも自身の収入に影響しませんから、適当に働く人が続出するはずです。

タクシーの賃金形態についてさらに詳しく説明しますと、主に4つに分けられています↓

  • A型賃金
  • B型賃金
  • AB型賃金
  • C型賃金

サラッと説明していきますが、これらを完全に理解する必要はなく、会社によって様々のため「こういう感じなんだな」という程度の認識でOKです。

まずA型賃金は固定給制となっており、売上や走行距離に関係なく基本給・各種手当が支給されます。

A型賃金のメリットは固定給ならではの安定性があることですが、高い収入は望めないのがデメリットです。

次にB型賃金ですが、こちらは歩合制となっており、稼いだ分だけが自身の収入になります。

B型賃金のメリットは頑張り次第で高い給料を得ることができる点で、デメリットはコロナ過などで極端に客数が減った場合に収入が著しく低下する可能性がある点です。

ただ、完全歩合は違法と言われているため、今ではB型賃金は殆ど採用されていないようです。

次にAB型賃金ですが、現在多くの会社が取り入れている賃金形態と言えます。

こちらはA型とB型を足し合わせたような賃金形態となっており、基本給(固定給)が設定してあり、売上を上げれば上げるほど売上額に応じた歩合給が得られる仕組みになっています。

メリットは固定給がある安定感と売上額に応じた歩合給が得られる点で、デメリットは固定給頼みでは収入が少ない点です。

固定給の安心感はありますが、AB型賃金の固定給は微々たるもので手取り10万台のところが多いでしょうね。

そのため、多くの収入を得ようと思えば結局歩合給を目標にして働くことになるため、タクシー会社が法律の範囲内に収めるために定めた給料形態で、実質歩合制みたいなものと考えて良いと思います。

最後にC型賃金についてですが、C型は歩合制であるものの月間売上から管理費や燃料代を差し引いた残額を基準に給与計算が行われる仕組みとなっており、現在採用している会社は0に近いということなので説明は割愛させていただきます。

タクシーの賃金形態についての説明は以上なのですが、実際にはA型にB型要素がちょこっとだけプラスされたようなものや、B型賃金に限りなく近いA型賃金(基本給があるものの生活できないレベルの低さなど)などがあり、

会社によって様々なため、実際に会社のHPや人事担当に確認して選ぶのがベストです。

そういった自身で会社に問い合わせる手間を省きたい人はドライバーズワークで効率良く探すのがいいかと思います↓

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ということで長くなりましたが、タクシー会社を選ぶ際の注意点を現役運転手である私が詳しく書いていきます!

ボーナスと称して実は取り分が少ない

私はタクシー会社へ転職する際、自分の目で確認したくて5社ほど応募して実際に会社へ足を運んで面接してきました。

そのうちの一つの会社で説明されたことが、毎月の売上から数%をプールしておき、それをボーナスとして還元するというものでした。

いやそれって・・・結局自分が稼いだ分を後から貰えるだけじゃね・・・?

と思いながら話を聞いていると、全くその通りでしたw

つまり、「会社の利益が出たから還元しますよ」という自身の給料とは別に貰える一般的な会社のボーナスではなく、自分が貰うはずの給料から数%をお預けにされて、後から支払うだけの積立システムだったんです。

後から他社と比較してみると、ボーナス無しで歩合率が高い会社の方が年間の収入が高いことが分かり、その会社はお断りしました。

比較してみるとこんな感じです↓

  • 月に60万円の売上を上げた場合

A社 完全歩合制の代わりに歩合率は60%

B社 ボーナスありの代わりに歩合率55%

これでボーナスがA社との差額である5%分プールされていれば良いのですが、その会社はそれよりも低く実質賃金が安いことが分かりました。

このような感じでタクシー会社の場合はボーナスありでも実質賃金が下がる可能性があるため、何社か比較して高い年収が得られる会社を選択すべきです。

ボーナスの支給回数などではなく必ず年収で計算してください!

ボーナスのある会社よりも歩合率の高い会社の方が年収が高くなるケースが多いため、実質賃金を計算して選ぶべし。

決済手数料を取る

ありえないと思われるかもしれませんが、未だに多くのタクシー会社で行われているのが、乗務員から決済手数料を取るという鬼畜の所業です。

決済手数料とは、クレジットカード決済などの現金以外での支払いの場合に発生する手数料のことですね!

スーパーやコンビニ、ファミレスで働いていてお客様がクレジットカードで支払った場合に「従業員が手数料を負担する」なんてことは普通ありませんが、タクシー会社では当たり前のように行われています

確かに法律上は歩合制の会社の場合、歩合率は会社の収益によって変わるという捉え方により、乗務員から手数料を取ることに違法性はないとされていますが、現実的に考えて必死で働いた給料から決済手数料取られたら嫌ですよね?

仮に決済手数料が3%取られるとします。(決済手数料は会社と半額づつの負担である場合が多い

今のタクシー業界はアプリ配車GOが売上の軸になってきており、さらにGO配車はGOPAYである場合が多く、GOPAYはクレジットカード決済になるため、決済手数料が発生します。

私の場合、月の売上の3分の1がGOPAYのため、仮に60万円の売上だった場合は20万円分の決済手数料が掛かることになります。

これに3%を掛けると、月に6000円も決済手数料として支払うことになり、年間にすると72000円もの負担になります。

大きいですよね。

もちろん、売上が高い人はもっと引かれることになるため、決済手数料を取る会社と取らない会社では自身の収入が大きく変わってきます

タクシー会社の求人を見ると下の方に小さく書かれていることがあるため、必ず細部まで目を通すようにしてください。

タクシー業界には乗務員から決済手数料を取るという悪しき習慣が根付いているため、決済手数料を取らない会社を探すべし。

車の使用料を取る

上記の決済手数料と似た内容になりますが、タクシー会社によっては乗務員から車の使用料を取る会社が存在します。

たこ焼き屋で働いていてタコ焼き機の使用料取られたりしないですよね?

会社がリース代を負担してくれているはずです。

私の知っている情報では、その会社では通常のスーパーデラックスではなく、ランクの高い車に乗る時に1乗務につき数千円取られるとのことです。

与えることのできる会社が生き残ると言われている今の時代に従業員から搾取するスタイルは論外だと思いますね。

誰もそんな会社で働きたいとは思わないでしょうに。

この辺りが古いタクシー会社の特徴というか、やり方が昔のままでいつまでも更新されていないんです。

歴史が長いことを売りにしているタクシー会社がありますが、歴史が長い=悪しき習慣も残っていることが多いとも考えられるため、実際の求人内容に注目して見ることが大切です。

今ではかなり少数派になってきているようですが、たまに存在しますので注意してください。

車の使用料を取る会社は絶対に避けましょう。他に良いタクシー会社があります。

交通費が出ない

タクシー会社は悲しいことに交通費が出ないところが殆どのため、家から会社までの距離はなるべく近い方が良いです。

※改善して欲しいですが、歩合制なので交通費は自分で稼ぎましょうというスタンスのようです。

ただ、冒頭で書いたように家から近いという理由だけで選ぶと、その他の条件が悪い会社に当たってしまうことがあるため、総合的に見て判断する必要があります。

例えば、決済手数料や車の使用料を取る上に歩合率も低い会社となると、多少通勤の距離が遠くても歩合率が高く乗務員から天引きする費用が少ない会社を選んだ方が自身の収入は良くなります

さらに補足ですが、タクシーは都心部の方が稼ぎやすいため、都心部が営業エリアに入っている会社の方が有利です。(大阪であれば大阪市内が営業エリアの会社

ですので、その会社の営業エリアも確認してから入社を決めましょう!

家から近いかどうかだけではなく、その他の条件面も考慮して自身の収入が多くなる会社を選ぶ。

また、都心部が営業エリアの会社を選んだ方が稼ぎやすい

事故の際の自己負担額が多い

事故の際の自己負担額が多い会社も避けた方が良いです。

これは求人には記載されていないことが多いため、タクシー業界に精通している転職サイトで聞くか、直接面接で確認するべきです。

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タクシーは1日最大21時間拘束で運転するため、事故のリスクは一般車よりも多いです。

実際、タクシー絡みの事故は毎日起こっていますし、私の会社でも多い人は何度も事故を起こしています。

そんな事故のリスクの高い職業で事故の際の自己負担額が多いと、得られるはずだった給料から数万円では済まない金額が天引きされてしまい、何のために働いているのか分からなくなります。

もちろん、事故を起こすということは被害者はもちろんのこと、車両が使えなくなるレベルのものだと会社にも損害を与えてしまうため、強い反省を促すためにも自己負担はあって然るべきだと思いますが、あまりにも金額が大きいと辛いですよね。

ただ、この自己負担額は働く会社によって変わってくるため、自己負担額の少ない会社を選ぶことで少額に抑えることが可能です。

ですので、必ず確認して自己負担額の少ない会社を選びましょう!

※事故を起こさないのが一番ですが、気を付けていても起こってしまうのが事故ですので、リスクヘッジはしておきましょう。

事故を起こさないのが大前提ですが、万が一の時のために事故の際の自己負担額が少ない会社を選ぶべし。

遠距離割引が未だに5割

これは大阪に限った話になりますが、2023年の5月末に改定されたタクシー運賃によって殆どの会社が5千円以上5割引きを廃止しました。

※5千円以上5割引きというのは、長年乗務員を苦しめた割引システムで通称55割と呼ばれているものです。

55割がなくなったことにより、長距離客に当たると行先によってはこれまでの倍近い売上が獲得可能となり、私の会社で言うと1か月の1人あたりの平均売上額が5万円程度増えました

ここまで増えたのは55割廃止と共に改定された値上げ運賃も影響していますが、55割廃止が売上の底上げになっていることは確かです。

そして、ここで問題なのが未だに55割を継続しているタクシー会社があるということです。

もちろん、お客様にとっては嬉しいことだと思いますが、乗務員にとっては55割がない方が高収入を目指せるのは明らかです。

殆どの会社は55割を廃止していますが、念のためタクシー会社への転職を考える際は必ず確認するようにしましょう!

大阪のタクシー会社を探す際は5千円以上5割引き(55割)のない会社を選ぶべし。

稼げる土台が少ない

タクシーで稼ぐ方法はいくつかありますが、最も大切なのは引き出しの多さです。

売上を上げるには1日の勤務時間の中でなるべく空車時間を作らないように効率よく乗せる必要がありますが、効率よく乗せるには様々な場所で営業できるようにならなければいけません

というのは、お客様を乗せて行った先、行った先で営業できると空車時間の代わりに実車時間が増え、実車率が上がるとそれに応じて売上も上がっていくからです。

とはいえ、口で言うのは簡単ですが、実際に実車率を上げようと思ってもなかなかお客様を見つけられない時もあります。

そこで、少しでも引き出しを増やすためにタクシー会社に求めることが「稼げる土台の多さ」です

稼げる土台とは、会社専用の乗り場があったり、規模の大きなホテルに入れたり、自社無線が多いなどです。

会社にこのような稼げる土台が用意してあると、お客様を見つけられず困っている時にホテルに入れたり、無線が鳴ったりして非常に助かります。

逆に言うと、稼げる土台の少ない会社は自力だけで稼がないといけないため、おすすめできません。

私が面接を受けた5社のうち、3社は専用乗り場などが少ない会社でした。

今では配車アプリが主流になってきているため、仕事に慣れてきて会社の乗り場や無線に頼らなくても自分の力だけで稼げるようになれば別に必要ないのですが、初めてタクシーに転職する人は稼げる土台の多い会社を選ぶ方が楽だと思います。

ちなみに、ホテルに関してはある程度規模の大きなホテル(リッツカールトンなど)に入れる方が客層が良く裕福な人も多い傾向があるため、長距離客にも恵まれやすいです。

これらは面接時に確認できるため、「会社専用の乗り場はありますか?ホテルには入れますか?」など積極的に質問しましょう!

会社専用乗り場はあるのか?ホテルには入れるのか?自社無線はどれくらいの範囲で1日の受注件数はどれくらいなのか?などを具体的に質問する。

避けるべき会社とおすすめの転職サイト

タクシー会社を選ぶ際の注意点を書いてきましたが、避けるべき会社の優先順位を書くとするなら

  1. 遠距離割引が今だに5割の会社(大阪のみ)
  2. ボーナスと称して実は取り分が少ない会社
  3. 事故の際の自己負担額の多い会社
  4. 決済手数料を取る会社
  5. 車の使用料を取る会社
  6. 稼げる土台の少ない会社
  7. 交通費の出ない会社が殆どのため、稼ぎやすい会社を選ぶ

収入への影響が大きそうな順番で順位を付けましたが、人によっても優先順位は変わると思いますのであくまで参考程度にしていただければと思います。

また、転職サイトに関してはタクシー業界に特化しているドライバーズワークがおすすめです。

非公開求人もあるタクシードライバーに特化した転職サービス【ドライバーズワーク】を見てみる

私自身も試しに登録して利用してみましたが、おすすめの理由は以下の4つです。

  • 無料
  • レスポンスが早い
  • 求人数が豊富で希望に合う求人を紹介してくれる
  • 親身に話を聞いてもらえる

こういった転職エージェントサービスは無料で利用できることが殆どですが、ドライバーズワークも例外ではありません。

また、登録してからのレスポンスが早い(電話対応)ため、転職活動を急いで進めたい人にもおすすめできるなと。

そしてタクシー業界専門の転職エージェントというだけあって求人数が豊富で、非公開求人もあり希望に沿った会社を提案してくれますし、なにより親身になって話を聞いてくれるというのは不安の多い転職活動において大きな加点ポイントです。

正直、タクシーの転職エージェントはいくつかありますが、求人数に関してはそこまで大差がないため、感じの良い対応をしてくれるとコミュニケーションも円滑に進みます

ちなみに私自身はタクシーに転職する際、転職サイトはあまり使わず自分で求人を見て気になった会社に応募し、面接で直接聞きたいことを聞くというスタイルでやりました。

当時は自分の目で見て聞いて確認したいという思いからの行動でしたが、今考えるとかなり非効率な転職活動だったため、5社回りましたが無駄な時間だったと思うようなこともあります。

面接に行っても自社の強みなどがなく、「やる気次第で稼げる」としか言わない会社もあったりして、こんなことなら最初から転職エージェントを利用してある程度絞ってから面接に行った方が良かったなと思っています。

ですので、私のように時間を無駄にしないためにも転職エージェントを利用→ある程度会社を絞り込んでから面接へ行く→人事担当者に気になる点を細かく聞く(ここでの質問に真摯に回答してくれない会社はNGです)→納得できれば決定でOKですし、納得できなければ別の会社を受ける

というような流れが効率的で良いかと思います。

それでは、長くなりましたが参考になれば幸いです。

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1人をこよなく愛する孤独な釣り人です。 基本釣りには一人で行き、一人で楽しんでいます。 自分が良いと感じたものを紹介したり、語ったりするスタンスです。