フロートメバリングとは、フロートと呼ばれる「10g程度のウキ」を使用し遠投することで沖のメバルを狙い打つことができる釣り方のことです。
私自身、最近よく使用している仕掛けですが、その理由は「大きいメバルが釣れやすいから」に他なりません。
ジグ単で狙える岸から数メートル範囲のメバルは釣り荒れていることが多いですが、沖のメバルはまだまだ狙う釣り人が少なく、いわゆる「竿抜けポイント」も多いです。
ただ、やみくもに沖に遠投すれば釣れるというわけでもないので、最近フロートメバリングにハマっている私が狙うべきポイントやタックルなどを詳しく書いていきたいと思います!
この記事を読むことで、フロートメバリングで狙うべきポイントや必要なタックル・釣り方が理解できます。
ちなみに私は広島~淡路島などの瀬戸内海で釣りをしており、フロートメバリングを覚えてから25㎝以上のメバルをコンスタントに釣り上げれるようになりました!
もくじ
釣れる時期
フロートメバリングで釣れた実績のある時期は、11月~6月までです。
その中でも特におすすめなのが、メバリングハイシーズンにあたる3月~5月です。
この時期は産卵が終わり体力回復のために食い気ムンムンになったメバル達が荒食いをし始める時期にあたるため、メバルが浅い場所(シャローエリア)に寄ってきていることが多く釣りやすいです。
ワームやプラグへの反応がすこぶる良いため、メバリング初心者にも釣りやすい時期と言えます!
釣れるポイント
遠投するフロートの場合、なるべく足場が低い場所の方がラインが風に煽られにくく釣りやすいです。
ですので、高さのある堤防からよりも磯やゴロタ場、砂浜(サーフ)から狙うのがおすすめです。
ということで、釣れるポイントの特徴を詳しく書いていきます。
磯
磯でメバルを狙う場合は、沖の沈み根や沖に生えている海草周辺を探ります。
例えば、下画像のように沖に岩が突き出ている場所があればその周辺はメバルの隠れ家になりますし、潮の流れが変化しやすくベイト(メバルの餌になるもの)が溜まりやすいので狙い目です。
実際に釣る場合は、障害物(岩や海草)よりも沖にキャストし、着水後にリールを巻いて障害物に近いコースを通します。
これはいきなり「釣れるであろう場所」にキャストしてしまうと、着水音で魚が驚いて逃げてしまう可能性があるためです。
ちなみにですが、足元から水深のあるような磯の場合は、遠投しなくても近くの岩や海草付近を通すことでメバルが釣れる場合もあります。
ですので、フロート=必ず遠投しなければならない、という固定概念は捨てて様々なポイントを打ってみることをおすすめします。
そして磯で釣果を出すポイントは「明るい時間帯の下見」が最も重要です。
明るいうちにどんな場所に岩があるか、どこに海草が生えているか等を確認しておくことで夜釣りの際に効率よく攻めることができます。
ゴロタ場
ゴロタ場も20㎝中盤~後半の良型メバルが狙える1級ポイントで、遠投できるフロートでなければ攻略できない場所と言っても過言ではありません。
そんなゴロタ場で狙うべきポイントは、磯と同じように沖の沈み根(突き出た岩など)や海草の生えている場所です。
だだっ広いように見えるゴロタ場も、よくよく観察してみると沈み根が点在している場所や、春になると海草で埋め尽くされているような場所があります。
磯場と同じでやみくもにキャストしてもなかなか釣れないので、明るいうちに下見をしておき、狙うコースを決めておいて夜の本番に臨むのがおすすめです。
サーフ(砂浜)
サーフは私自身、最近釣り始めたポイントなのですが、釣れる場所を見つけると連発しやすくおすすめです!
しかも、サイズも20㎝後半が釣れることもあるようなホットスポットなので、狙わない手はありません。
そんな竿抜けスポットになりやすい砂浜サーフで狙うべきポイントの見つけ方は、基本的にゴロタ場と同じですね!
沖の沈み根や海草周辺を狙い打ちます。
ですので、当然ながら明るい時間帯での下見は最重要項目です!
そしてこの時のポイントは、干潮時に見ておくことです。
というのも、干潮時は満潮時には見えなかった沈み根や海草が露出する絶好の下見チャンスなので、このタイミングで見ておくことによって潮が満ちて実際に釣る時に「どんな岩や海草の上or横」を通しているかが分かります。
「潮が満ちて景色が変わったら分からなくなりますやん」という人は、下見をした時にその辺に落ちている石などで立ち位置に目印を付けておくと良いですよ!
風のない日がおすすめ
フロートメバリングを行う際は、風のない日に釣行するのがおすすめです。
その理由は、フロートではPEラインを使用して遠投するため、風に煽られる範囲が広く影響を受けやすいからです。
特に横風が吹いている場合などは釣りにならないですし、狙いの場所にキャストしたつもりが風に流されて思わぬ方向へ飛んでいったりします。
その他、PEラインが風に煽られてぐちゃぐちゃに絡まったりとライントラブルにも見舞われやすくなってしまうので慣れるまでは避けるのが吉ですね!
フロートメバリングの仕掛け
フロートメバリングでは、メインラインであるPEラインとフロロカーボンラインを結ぶ際に出る余り糸を利用し、余り糸にフロートを取り付けるFシステム呼ばれる仕掛けが有名です。
この仕掛けのメリットは、飛距離が出ることと魚のアタリ感度が抜群に良いという点です。
ウキがラインの本線から離れた場所に位置しているため、本線からワームまでが一直線になり、ワームに魚が食いついたアタリがダイレクトに手元に伝わってきます。
本線を直接ウキに通す「中通しタイプのウキ」もありますが、それよりもシャローフリークを使用したFシステムの方がウキを介さない分感度は高いです。
飛距離に関してですが、10g以上のウキ(フロート)を付けてキャストするため50m程度飛びます。
これだけの飛距離が出せれば大抵の場所を攻めることができますが、もっと飛距離が欲しい場合は15gのフロートもあります↓
Fシステムのリーダーの長さは60㎝~1mが推奨されていますが、私は約60~80㎝で釣ることが多いです。
長さはその日の状況によって多少変えています。
Fシステムの組み方が分からないという人は、こちらの動画が詳しく解説されていておすすめです↓
きじはたこさんという方の動画ですが、10分20秒くらいまでがFシステムの説明となっており、とても参考になると思います。
ちなみにですが、フロートは自作すると1個あたり100円以下で大量生産できます↓
必要なタックル(ロッド・リール・ライン・リーダー)
フロートメバリングに必要なロッドやリール・ライン・リーダーを私が実際に使用しているものから書いていきます。
ロッド
フロートメバリングのロッド選びで重要になるのが、感度の高さとパワーです。
感度は遠投先のメバルの小さなアタリを感知するために必要で、パワーは25㎝以上の大型メバルを狙う際に根(海草など)に潜られないために必要です。
そこで、シチュエーション別のおすすめロッドをご紹介しておきます。
- 海草の少ないポイントでアジングにも併用したい場合
20月下美人アジング80ML-Tはアジング用ではありますが、高感度チューブラーティップのため沖のメバルのアタリも感知しやすいです。
ただ、バッドパワーはそこまでないため、海草に潜られる心配のないポイントであれば28㎝クラスまで釣れますが、海草の繁茂しているポイントの場合は25㎝クラスまでが限界かなという感じです。
当然ですがアジングにも併用できるため、アジングメインでシーズン以外はメバリングも楽しみたいという人におすすめですね!
- 海草の繁茂するポイントで大型メバルを狙う場合
20月下美人83M-Tは高感度チューブラーティップのため沖のメバルのアタリも感知しやすく、バッドパワーもあるため海草の繁茂する磯場などでのフロートメバリングにおすすめです。
前述した80ML-Tとの大きな違いはバッドパワーです。
海草地帯のメバルは驚くようなパワフルな引きで海草に突っ込んでいくため、柔らかいロッドだと一瞬で海草に潜られバレてしまいます。
そこで必要なのがバッドパワーになってくるのですが、83M-Tはメバルが下へ突っ込む動きを抑制してくれるパワーがあるため、海草地帯でも比較的安心して使用することができます。
- 予算に余裕があるならおすすめのロッド
月下美人MX83MH-Tはミディアムヘビークラスの硬いロッドなのですが、海草の繁茂する磯場でも20㎝後半サイズのメバルに主導権を握らせずに寄せてくることができます。
私自身の経験ですが、MLクラスのロッドやMクラスのエギングロッドでも釣り上げることができなかった大型メバルを海草地帯から引きずりだすことができたため、かなり信頼しているロッドです。
ですので、予算に余裕があるならおすすめですね。
リール
フロートメバリングでは大体50mほど遠投するため、リールはラインが100m以上巻けるものであれば何でも使えると思いますが、2500番手が遠投しやすくPEも200mは巻けるため使いやすいと感じています。
2500番手はメバリング以外のエギング等にも併用しやすいですしね。
ローギア(ノーマルギア)かハイギアかの選択については、ハイギアが圧倒的におすすめです!
その理由は、海草が繁茂する春がシーズン本番のメバリングにおいて、少しでも早く根から引き離す必要があるからです。
ローギアでもたもたと巻いていると海草や根に潜られてバラす確率が上がってしまいます。
ハイギアだとメバルを誘う段階でゆっくりと巻きにくいという意見もありますが、ハイギアでも意識してゆっくりと巻けば良いので私は気にしていません。
それよりも、掛けた後にバラす方がショックが大きいのでハイギアを使用しています。
ライン
ラインはPEの0.6号がライントラブルが少なく飛距離も出るのでおすすめです。
PEラインを使用する理由ですが、号数を落として飛距離が稼げるということと、強度に優れているということ、感度が高いことの3点が主な理由です。
同じ号数のフロロカーボンラインなどと比較すると飛距離や強度の差は歴然としています。
また、ラインにハリが強く柔軟性がないため、遠投先のメバルの小さなアタリをしっかりと手元まで伝えてくれます。
PEラインの選び方ですが、あまりに安いもの(1000円以下)は強度が弱く切れやすかったりとトラブルが多い傾向にあるため、1000円以上の強度に優れたものが良いですね。
私のおすすめはアーマードF+Pro150m 0.6号PEラインです。
アーマードF+proは強度に優れており、約2000円とPEラインの中では比較的安価ながら耐久性も高く使いやすいです。
リーダー
リーダーはPEラインとフロートを結束する時に使用しますが、主な役割はPEラインを守りトラブルを減らすことと、リーダーを使用することで仕掛けが海に馴染みやすくなります。
フロートメバリングを行う際には、上記したFシステムというリーダーの余り糸を利用してフロートを取り付ける仕掛けを使用するため、リーダーは必須アイテムです。
リーダーに関しては、値段の安さ重視ならヤマトヨテグスフロロショックリーダー1.5号がおすすめです。
1号や1.2号でも良いのですが、強度を考えて障害物のある場所でも強気でやり取りできる1.5号を使用しています。
値段が多少高くてもいいから根ズレに強い丈夫なリーダーが欲しい!という人にはシーガーグランドマックスFXのソフトタイプが強さとしなやかさがあるためおすすめです。
私は基本1.5号を使用し、海草の繁茂する磯場では1.75号を使用しています。
ちなみに2号になってくると強度は上がりますが、潮馴染みが悪くなってしまうイメージです。
ジグヘッド
フロートメバリングのメリットとして、「沖を軽量なジグヘッドで攻めることができる」ということがあります。
軽量なジグヘッドを使用することで、一定の棚をゆっくりと誘うことができるため、メバルからのアタリが出やすくなります。
私の場合、フロートで使用するジグヘッドは0.4号を基本としています。
あとは潮の流れの速さに応じて0.6号にしたりと変えていますね。
人によってはさらに軽い0.2号が基本という人もいると思いますので、そこは実際に使用してみて感覚を掴んでいくと良いと思います。
使用しているジグヘッドはメバスタSの0.4gです。
太軸でメバル仕様になっているため、メバルの強烈な引きでもフックが折れたり曲がったりすることはまずありません。
また、針先が鋭利で貫通力があるため、口周りの硬いメバルにもしっかりとフッキングしてくれます。
釣り方
フロートでの具体的な釣り方を書いていきます。
基本はただ巻き
メバルはただ巻きが有効と言われていますが、フロートメバリングにおいてもただ巻きが基本となります。
遠投→ハンドル2~3秒に1回転とゆっくり目にただ巻き→メバルからの反応を見る→反応が無ければ巻きスピードを速くしてみたり、さらに遅くして様子を見る
私は基本的にこのような流れで釣っています。
それでも反応が無ければ、沖の沈み根付近で一旦巻くのを止めて様子を見たりすると、再度巻き始めた時にガツンと食ってくることもあります。
ジグヘッドの重さを変更することもありますが、よっぽど潮の流れが速い状況でなければ0.4gで巻きスピードを変化させたり、リーダーの長さを変えたりすることが多いですね。
潮が重くなる場所を探す
潮が重くなる場所は潮目ができていたり、何かしらの変化のある場所なので、キャスト後にそういった場所を見つけたら丹念に探っていきます。
潮の変化のある場所にはメバルの餌となるベイトも集まりやすく、それを追ったメバルがいることも多いです。
特に回遊性の高いブルーバックと呼ばれる黒メバルは「潮に着く」と言われているようにその傾向が高いですね。
巻いているうちにフッと軽くなれば「変化のある地点を抜けた合図」なので、その場合はすぐに回収して再度同じ場所にキャストし、なるべく変化点を狙うようにします。
沈み根付近を通す
沖の沈み根周りはメバルが身を隠しながら効率よく獲物を捕食できる場所になりやすいため、メバルのストック量が多いです。
また、沈み根周りは潮が当たって反転流ができていることもあり、反転流の中にはベイトが溜まりやすくメバルも集まりやすいです。
ですので、フロートでキャスト後、岩の真横をゆっくりとトレースすると良型メバルが食ってくる確率が高くなります。
特に、ゴロタ場や砂浜サーフではメバルが身を隠せる場所が点在する沈み根くらいしかないため、そういったポイントを狙い打ちすることで釣果が出やすいです。
逆に、ゴロタ場やサーフで沈み根がないような場所にはメバルがいることが少なく、いても広範囲に散っていて狙いを定めにくいため、沈み根があるかどうかがポイント選定のキーワードになります。
沖の海草付近を通す
沈み根もメバルが釣れる条件の1つですが、海草の有無もメバルが釣れる好条件の1つです。
瀬戸内海では大体3月頃から海草が繁茂し始めるのですが、その海草が沖で顔を出しているような場所は狙い目です。
そういった場所は沈み根に海草が生えているか、その周辺が浅くなっているかのどちらかですが、いずれにせよ「変化のある場所」と捉えることができるため、超狙い目です!
春のメバルは海草が大好きで、海草の間に身を隠して上を泳ぐ小魚やアミ類を捕食しています。
ですので、「海草のある場所で釣りをすること」が春のメバルシーズン攻略のポイントの1つとなります。
ここまでの釣り方をまとめると、
- 潮の変化のある場所
- 沈み根のある場所
- 海草の繁茂している場所
私の経験上、このうち2つ以上の条件が適合するポイントで「ゆっくりとただ巻き」を行うことで良型メバルに出会えていることが多いです。
釣果を伸ばすコツはランガン
長年メバルを釣っていますが、メバルという魚は1か所で釣れ続くことが少ないです。
もちろん、魚の活性が上がる「時合」のタイミングであれば15分で10匹連発!なんてこともあったりしますが、それ以外のタイミングでは単発を拾っていく釣りが多いように感じています。
ですので、メバリングで釣果を伸ばすコツは1か所に留まらず、「釣っては移動を繰り返すランガン」だと感じています。
ランガンと言っても毎回車で移動するような大掛かりなものではなく、立ち位置を変えたりキャスト位置を変えたりなど小規模な移動です。
同じポイントでも少しキャスト位置をずらしたり、立ち位置を変えたりするだけでメバルの反応が変わるようなことを何度も経験しているので、ランガンはメバル釣りの1つのコツだと身を持って感じています。
フロートメバリングで実績のあるワーム
最後に、フロートメバリングで特によく釣れた実績のあるワームを記載しておきます。
メタボブリリアント1.5インチ
メタボブリリアント1.5インチはアミパターンに強いと感じているワームです。
アピール力は強くありませんが、自然な動きでメバルのバイトを誘発しやすい印象ですね。
メバルは年中アミを捕食しているためか、11月~6月のメバルが釣れるシーズン中はいつ使用しても釣れるワームです。
オススメカラーは「金粉クリア」と「オキアミ」で、どちらもよく釣れますが、オキアミの方が若干ワームが千切れにくく持ちが良いように感じています。
グラスミノーS
最近よく使うワームがエコギアのグラスミノーSです。
グラスミノーSはメバルに使うワームとしては大きめサイズなので最初は釣れるのか疑問でしたが、実際に使用してみると良い意味で裏切られました。
しかも、ワームのサイズが大きいからか釣れるメバルも22㎝以上といったパターンが多く、良型が数釣れるので一気に一軍ワーム入りを果たしました!
シャッドテールがぷりぷりと泳ぐのでアピール力が強く、3月以降の体力回復のために小魚などを荒食いするシーズンに活躍してくれるのではないかと密かに期待しています。
おすすめカラーは「生シラスブラックFLK」ですね。
それでは、良いフィッシングライフを(^O^)/