月下美人とは、釣り具メーカーのDAIWAが展開しているライトソルトフィッシング専門のブランド名です。
主にメバルやアジなどの小物系の釣りに特化しており、ロッドやリールが「月下美人〇〇」という商品名で販売されています。
月下美人は、なんだかつい言いたくなる(私だけ?)そのブランド名の格好良さに加え、
ライトゲームに特化しているとあって、メバルやアジ釣りにおける使用感も優れています。
ということで今回は、私自身が使用した月下美人のロッドの中から「1g前後のジグヘッドを扱えるジグ単メバリング向け」のおすすめ4選を紹介していきたいと思います!
どんな人におすすめか?という点も書いていくので、月下美人の中からメバリングロッドを探している方の参考になれば幸いです。
20月下美人74UL-S
20月下美人74UL-Sは2020年の9月に発売されたばかりで、月下美人の中では最も新しいロッドになります。
※追記 2022年4月現在では月下美人の中で一番新しいロッドは21月下美人MXシリーズになっています。
20月下美人74UL-Sは1万円クラスの入門ロッドでありながら、感度の高さや重量の軽さなどが優れている超ハイコスパロッドとなっており、
ハッキリ言って今からジグ単メバリングを始めようという方はこれ1本あれば十分だと感じます。
月下美人史上、最もコストパフォーマンスが高いメバル入門ロッド。リトリーブやドリフト、アタリを聞いて乗せるといったメバルロッドに求められる基本性能を満載したスタンダードモデル。
DAIWA公式サイトより引用
・・・とはいえ一応、どんな特徴のあるロッドなのか書いていきます!
- 20月下美人74UL-Sのスペック
全長 | 2.24m |
---|---|
継数 | 2本(2本を接続するタイプ) |
仕舞 | 116㎝(しまった時の長さ) |
自重 | 66g |
ルアー適合重量 | 0.3~5g |
価格 | 15700(Amazonで約12000円) |
- 長さ(全長)について
まず、長さ(全長)はメバリングロッドの標準的なタイプと言ってよいのではないかと思います。
実際に使用してみると、長すぎず短すぎずで取り回しがしやすく、操作性はとても良好です。
ロッドを下げれば足元の堤防際も攻めれますし、磯場などで足元に海草などの障害物がある場面でも、そこそこの長さがあるので短いロッドと比較すると扱いやすいです。
ですので、様々な釣り場でやりにくさを感じることなく釣りができます。
- 自重について
20月下美人74UL-Sは、後にご紹介する1つ上の中級クラスのロッドである月下美人MX74UL-Sよりも2g軽量という驚きの軽さです。
正直、上位機種より少し重いくらいでも良かったのではないかと勝手に思っていますが、(上位機種が可哀想に思えるので)軽さだけに注目すると中級クラスのロッドに引けを取っていません。
もはや66gという軽さでは一晩中ジグ単メバリングをしていても腕が疲れるということはないので、よっぽど重いリールと組み合わせない限り腕の疲れに関しては安心して大丈夫です。
メバルの抜き上げに関しては、軽いロッドだからと言って小さいメバルしか抜き上げれないということはありません。
私自身は、このロッドでまだ20㎝クラスのメバルしか釣り上げていませんが、
もっと細くて軽いロッドで25㎝クラスのメバルは抜き上げた経験があるので、堤防などの港湾部でのメバリングであれば心配無用だと思います。
- 感度について
感度については、1gのジグヘッドを付けた無風状態で、海中で海草や岩などの障害物に触れたことが分かるくらい感度は高いです。
ティップ(竿先)にある程度のハリがあるため、伝える力が強いのだと思います。
ただ、集中して釣りをしていないと障害物に当たったことが分からずそのまま根がかり・・・なんて事態も起こりえるので、ボーっとしながら釣りをするのはお控えください。
- プラグの使用感について
プラグについては、ティップにある程度のハリがあるため操作も行いやすく、シャローマジックやSPM55などのミノーやシンキングペンシルまで幅広く扱えます。
特別プラグに適したロッドという感じではないですが、突然の「あ、プラグがやりたいな」という思い付きにも十分対応できます。
- 飛距離について
飛距離については、平行な場所でPE0.3号にジグヘッド1gをフルキャストして約19m飛びます。
波止など高さのある場所からのキャストでは斜めに落ちていく分、多少飛距離は下がります。
数千円の、安さ重視で感度がいまいちなロッドを使うくらいであれば、このロッドを使った方がそれなりに感度が高いため、
海中の状況をイメージしやすくメバリングの上達も早くなると個人的には思います!
20月下美人74UL-Sについて、さらに詳しくはこちらの記事に書いています↓
値段・感度・扱いやすさを総合的に見ると、月下美人でジグ単メバリングを始める最初の1本に適したロッド!
あまりアクションの必要がないプラグは十分扱える。
メバリング初心者でロッド選びに迷っている人におすすめ!
月下美人MX74UL-S
月下美人MX74UL-Sは2018年に発売された中級クラスのロッドで、主にジグ単メバリングやメバルプラッギングに使用できます。
このロッドに関しては、今回ご紹介する4つの中では一番おすすめではないロッドになります(;’∀’)
その理由も含めて詳しく書いていきます!
- 月下美人MX74UL-Sのスペック
全長 | 2.24m |
---|---|
継数 | 2本 |
仕舞 | 115㎝ |
自重 | 68g |
ルアー適合重量 | 0.3~5g |
価格 | 34300円(Amazonで約20000円) |
- 長さ(全長)について
長さについては、上記した20月下美人と同じ2.24mとなっており、堤防から磯場まで様々なシチュエーションで取り回しがしやすく、操作性も良好です。
特に不満なく使えています。
- 自重について
自重は68gとなっており、その細さと軽さが逆に心配になるくらいです。
下位機種である20月下美人74UL-Sの方が2g軽いものの、正直手に持ってみても2gの違いは分かりません。笑
それよりもロッドが細い分、大型のメバルが掛かったら対処できるのか?心配でしたが、
昨年キツめのドラグをジージー出しながら突っ込んでいく謎の巨大魚(おそらくシーバス?)を掛けた際、バッドは粘ってくれたように思います。
その時は結局、フックを捻じ曲げられてバラしてしまいましたが、大型メバルにも対応できるだけの力はあるように感じました。
- 感度について
個人的には、感度については少し難ありだと感じました。
月下美人MX74UL-Sはティップの曲がり込む超乗せ調子のロッドなのですが、乗せ調子過ぎるがゆえに、ジグヘッドが海中で海草や岩に当たったことを手元に伝える力が弱いんですね。
そのため、気づいた時には根がかりを起こしている、といった状況になりやすいように感じました。
ただ逆に、表層のただ巻きメバリングでは乗せ調子ロッドらしく、アタリがあっても巻き続けることで自動的にフッキングするので非常に釣りやすいという面もあります。
メバリングでは、アタリがあった後にワンテンポ遅れて合わせた方がHIT率が上がりますが、それを自動的にやってくれるイメージですね。
そのため、ボトム(底)を探りながら釣るメバリングにはどちらかというと不向きですが、表層にいるメバルをただ巻きで釣るメバリングは得意なロッドだと感じます。
ですので、メバルが表層でよく釣れる春に適したロッドだと思います。
- プラグの使用感について
ティップが柔らかいため、プラグの使用感は可もなく不可もなく、といった感じです。
ミノーやシンキングペンシルなどを投げて巻くだけのメバルプラッギングであれば普通に使用できるため、ジグ単メインでたまにプラグを使用する程度なら不満なく使えると思います。
- 飛距離について
飛距離については、20月下美人74UL-Sと同じく、平行な場所でPE0.3号にジグヘッド1gで約19m飛びます。
ジグ単で釣る分には十分な飛距離です。
個人的には表層のジグ単メバリングに特化したロッドだと感じるので、ボトムなどを幅広く釣っていきたい人にはおすすめとは言えません。
楽しめる釣り方が限定的という意味で、4本のロッドの中で一番おすすめではないと書かせていただきました!
ちなみに、20月下美人74UL-Sとの使用されている主な素材の違いですが、
- ガイドがオールチタンか否か
- X45が採用されているか否か
ガイドは20月下美人はオールチタンではないですが、月下美人MXは軽量なオールチタンが採用されています。
ガイドの形は一緒なので、釣りに影響することは殆どないと思われます。
次にX45というのは、ロッドのネジレを防ぐ構造のことです。
キャスト時や魚が掛かった時にロッドが曲がると、ロッドに負荷がかかり曲がり込みますが、その時に通常のカーボンシートではほんのわずかなズレが生じることがあるそうです。
そのズレが原因でパワーが分散されてしまったり、操作性が損なわれることがあるため、X45という構造を取り入れることによってさらに強力で操作性に長けているロッドが完成したということらしいんですね。
値段が高い分、基本性能は月下美人MX74UL-Sの方が高く作られているということですね!
月下美人MX74UL-Sについて、さらに詳しくはこちらの記事に書いています↓
1g前後のジグヘッドを使用した表層ただ巻きメバリングに特化したロッド!春のメバルシーズンに活躍してくれると思われる。
プラグの種類はあまりアクションの必要ないものを。
表層のメバルをジグ単で攻略したい人におすすめ!
月下美人AIR AGS74UL-S
月下美人AIR AGS74UL-Sは2019年にリニューアルされた高級ロッドで、私のようなヒエラルキーの最下層にいる庶民からすれば言うことなしのロッドです!
やはり値段が高いだけあって全ての基本性能が高く、「高いロッドは高いだけの理由があるんだな」と再認識させてもらいました。
多少お金を払ってでも快適に釣りができるロッドが欲しい!という人におすすめです!
月下美人AIR AGS74ULSのスペック
全長 | 2.24m |
---|---|
継数 | 2本 |
仕舞 | 116㎝ |
自重 | 60g |
ルアー適合重量 | 0.3~5g |
価格 | 42500円(Amazonで3万円台) |
- 長さについて
全長は、これまでにご紹介した上記の2本と変わらない2.24mとなっており、取り回しのしやすい標準的なメバルロッドです。
- 自重について
自重は60gと、月下美人のメバルロッドの中では2番目に軽い超軽量ロッドとなっており、もはや持っていても重さを感じないレベルです。
ただ、その華奢な見た目からは想像できないくらいのバットパワーも兼ね備えており、24㎝の良型メバルも楽々寄せて抜き上げれたことには感動しました。
本当に、特に何もしていなくてもメバルが勝手に浮き上がってくるイメージです。
「軽いからってパワーをおざなりにしたわけじゃないよ」という感じで、その辺りが高級ロッドたるゆえんなのでしょうね。
- 感度について
私はこのロッドをプラッギングをメインで使用したのですが、リッジ35Fというトップウォータープラグをついばむようなメバルの小さいアタリが細かく手元に伝わってきました。
穂先の柔らかいソリッドティップですが、ティップにはある程度のハリがあるため、メバルの小さいアタリや、海藻や岩などの障害物に触れた違和感も見逃しません。
その持ち味は1g前後のジグ単メバリングでも発揮してくれます。
- 飛距離について
AGSやX45、V-JOINTなど備わっている基本性能が豊富なため、ロッドのブレが下位ロッドと比較すると明らかに少ないです。
キャストの際のブレがないため、パワーが分散されず飛距離が出やすくなっており、実際にプラグなどが気持ちよく飛んでいきます。
ブレがないことでキャストの正確性も高くなります。
ですので、実際に計測はしていませんが、上記の2本のロッドよりも飛距離が出やすいのは確かだと思います。
ちなみに、備わっている基本性能は以下のようになっています↓
- AGS
- AIR_SENSOR_SEAT
- HVF NANOPLUS
- X45
- V-JOINT
- MEGATOP
実際に使用してみて感じたことは、DAIWAのテクノロジーが詰め込まれているだけあって釣りにおける操作性・感度・キャスト性能などのレベルが総じて高いなと。
値段が高いので当然と言えば当然ですが、今まで高級ロッドを使用したことのない方はそれを実感できると思います。
月下美人AIRAGS74ULSについてさらに詳しくはこちらをどうぞ↓
全ての基本性能が高く、特にメバルを浮き上がらせるバットパワーとキャスト時の正確性・快適性はピカイチ。
プラグ・ジグ単両方問題なく使える。
メバリングの快適性を追い求めている人におすすめ!
月下美人MX510ULS-S
月下美人MX510ULS-Sは2018年に発売されたアジングロッドで、私自身が一番気に入っているロッドです。
※追記 2021年に月下美人MXシリーズはモデルチェンジしており、今回ご紹介する18月下美人MX510ULS-Sは21月下美人510UL-Sとしてモデルチェンジしています。
最新の21月下美人510UL-S詳しくはこちら↓
モデルチェンジ前とモデルチェンジ後では使用用途は変わっておらず、アジ・メバル両方楽しみたい方におすすめのロッドです!
月下美人MX510ULS-Sのスペック
全長 | 1.78m |
---|---|
継数 | 2本 |
仕舞 | 93㎝ |
自重 | 55g |
ルアー適合重量 | 0.3~5g |
価格 | 30000円(Amazonで2万円台) |
- 全長について
全長は1.78mと、これまでにご紹介してきたロッドの中で一番短いショートロッドになります。
購入当初は「短いと釣りにくいのではないか?」という疑念があったのですが、実際に使用してみるとその疑念はすぐに吹き飛びました。
短いがゆえのメリットの方が多かったからです。
まず、短いことでロッドワークが非常にやりやすく、長いロッドよりもロッドとの一体感が生まれます。
そのため、集中力が研ぎ澄まされやすく、釣りに集中できることで釣果にも繋がりやすいです。
デメリットとして、短いと釣り場の選択肢が減るのではないか?と思われるかもしれませんが、
私自身は通常長いロッドの方が有利とされている磯場でも使用しますし、足場の高い波止でも使用しています。
このような釣り場では、確かに長いロッドの方が有利ではありますが、操作性だけに注目すると短いロッドの方が有利と感じるので(使い分けるのが面倒ということもありますが)、特に釣り場を選ばず使用しています。
- 自重について
自重は55gと超軽量です。
私は1万円台で売っている180~200g未満のリールと合わせて使用していますが、合わせて250g程度なので腕が疲れることはありません。
バットパワーについては、25㎝クラスまでのメバルであれば抜き上げも可能なため、なかなか25㎝以上の釣れない瀬戸内海でのメバリングに特におすすめと言えます。
- 感度について
ソリッドティップではあるものの、アジングロッドというだけあってティップ(穂先)のハリ感も備わっているため、
感度は非常に高く、ほんの少し岩や海草などの障害物に触れただけでも分かるレベルです。
その繊細さは「今自分が海中で何をしているか」を明確に知らせてくれるので、釣りの面白さが格段に上がります。
これまでご紹介したロッドの中で、1g以下の存在を一番感知できるのはこのロッドですね!
そもそものコンセプトが「アンダー1g以下を扱うロッド」なので当然と言えば当然ですが、1g以下を扱った表層メバリングなどで非常に使いやすいです。
- 飛距離について
飛距離については、平行な場所でPE0.3号にジグヘッド1gで約16m飛びます。
やはり長いロッドよりも飛距離は落ちますが、それでも16m飛べば足元から少し離れた場所まで攻めれるので、特に不自由は感じていません。
私自身、このロッドには釣りの楽しさと奥深さを教えてもらったので思い入れは深いです。
1g以下のジグヘッドでも明確に分かるため、繊細な釣りが楽しめる。
アジはもちろん、メバルも問題なく釣れるためアジング・メバリング両方楽しみたい人におすすめ!
※2021年に21月下美人MXアジング510UL-Sとしてモデルチェンジしている!
まとめ
- 20月下美人74UL-S
- 月下美人MX74UL-S
- 月下美人AIRAGS74UL-S
- 月下美人MX510ULS-S
これら4本のロッドについて、実際に使用した感想を元に良い点やデメリットなどを書いてきました!
メバリング初心者の方で最初の1本を探している方は、20月下美人74UL-Sがコスパ最強で楽しめるのではないかと思います。
私自身、今でも現役で使用しているくらい使いやすいロッドです。
そこそこの値段を出して表層メバリングを楽しみたいなら月下美人MX74UL-S。
1か月のお小遣いをつぎ込んででもストレスフリーで快適なメバリングを楽しみたいなら月下美人AIRAGS74UL-S。
アジング・メバリング両方楽しみたい人は月下美人MX510ULS-Sかなぁと個人的には思います!
価格が上がるごとに性能が高くなっているのは確かですが、自分がどういった場所(波止か磯場か港湾部か)・ポイントで釣りをするかによっても選ぶロッドは変わってくると思います。
が、一般的な堤防であればどのロッドでも楽しめると感じるので、後はお財布と相談ですね!笑
それでは、良いフィッシングライフを(^O^)/