その辺の堤防から手軽に釣れるメバルですが、実はなかなかスーパーに出回ることがなく、鮮度の高いメバルを食せる機会というのは少ないです。
噂によると、メバルが美味し過ぎて漁師さんが売りに出さず自分たちで食べてしまうとか・・・。
なので、まさに釣り人の特権(釣りたてを持ち帰れる)を最大限発揮できる高級魚なんです!
そんな、釣って楽しい食べて美味しいメバルですが、
血抜きしたメバルと釣ってすぐにクーラーへ突っ込んで野締めしたメバルでは味は変わるのか?
今回はそこんところを調査してみたいと思います!
先に結論を言いますと、刺身にするなら締めて血抜きしたメバルがおすすめで、煮付けにするなら野締めメバルが身が柔らかく美味しかったです!
ということで詳しく書いていきたいと思います!
野締めとは
野締めとは、締めたり血抜きをすることなく放置した状態で自然死(苦悶死)した魚のことです。
特徴としては、上画像のように口を開いて硬直していることが多いです。
魚を締めずに自然死させた場合、死に至る過程で魚が暴れ回ることにより、ATP(アデノシン三リン酸)と呼ばれる物質が大量に消費されます。
このATPが枯渇すると筋肉を構成するたんぱく質のアクチンとミオシンが結合し、死後硬直が始まると言われています。
釣り上げてそのままクーラーに入れたメバルの死後硬直が早い理由は、急激に冷やされたからではなく、このATPが早く消費されたからなんですね!
ただ、魚の旨味成分であるイノシン酸は死後硬直後に増えていくと言われているため、その理論で言うと野締めメバル(自然死)の方が死後硬直に至るのが早い分、旨味成分も早く出ることになりますね。
ですがその場合、血抜きしていない分、血生臭さなどが残りやすいため、それを考慮すると結局は血抜きを優先した方が魚は美味しく食べられるという結論に至りそうです。
血抜きとは
食味に関しては締めるかどうかよりも血抜きしているかどうかの方が重要であろうことが分かりました。
実際のメバルの血抜き方法ですが、メバルの血抜きはエラの裏側にある腹膜という部分をハサミやナイフで切って行います。
その後、海水に入れてやると循環する血液が出ていき、2~3分で血抜きが完了します。
血抜きする具体的な理由ですが、血の中に含まれる酵素の働きで腐敗しやすい血液を抜くことで血生臭さが消えてより美味しく魚を食べることができるからです。
見た目の違い
では実際の見た目の違いを見ていきましょう!
まずは身の色ですね!
画像の上側が野締めメバルで、下側が締めて血抜きをしたメバルです。
少し分かりにくいと思いますが、血抜きをしていない野締めメバルの方は全体的にほんのりピンク色になっており、血抜きを行った方のメバルは綺麗な白色をしています。(うまく血が抜けなかった頭側は赤みが強くなっていますが)
メバルはアジと違って元々の血の量が少ないからか、パッと見て分かるほどの身の色の違いは感じられませんね。
味・食感の違い
それでは肝心の味・食感の違いを確認していきたいと思います!
刺身の場合
上側が野締めメバルで、下側が締めて血抜きをしたメバルですが、お刺身カットすると見た目の違いは殆ど分からなくなりました。
実際の味・食感ですが、野締めメバルはコリコリ感の少ない柔らかい食感で、血抜きしていない割には特に臭みもなく普通に美味しいです。
次に締めて血抜きしたメバルですが、こちらはコリコリ感・プリプリ感が強く、まさに釣りたての魚を食べているという感じで、味も一切の臭みがなく美味しいです。
食感と味を全体的に味わうと、野締めメバルの方は全体的にボヤけた感じがするので、個人的には食感がプリプリとしてメリハリのある締めて血抜きしたメバルが好きかなと感じました!
煮付けの場合
野締めメバルの方は刺身の時と同じで身が柔らかく、口溶けが良いように感じます。
対して締めて血抜きしたメバルは、煮付けにしても少し弾力が残っており、やはり釣りたてのメバルを煮付けにしたような食感です。
どちらも非常に美味しいのですが、煮付けは意外と野締めメバルの方が美味しいかも!?と感じました。
食感の好みに関しても個人差があると思いますが、個人的には煮付けの味が染みた柔らかい身が美味しかったですね!
まとめ
メバルを刺身で食べる場合は、締めて血抜きをすることでコリコリ感・プリプリ感が強くなり、食感・味共に釣りたて感を味わうことができます。
ですので特に食感にこだわらないなら、味の変化は特にないので野締めメバルでもいいのかなと感じました!
煮付けに関しては、身が柔らかいのが好みなら野締めメバルがおすすめで、歯ごたえのある食感を楽しみたいなら締めて血抜きしたメバルがおすすめですね!
ちなみに野締めメバルの身が柔らかく感じた理由ですが、明確な理由は分かりませんが死後硬直が早いことで身質の変化が早くなった(熟成?)と思われます。
それでは、良いフィッシングライフを(^O^)/