2022年も間もなく終わろうとしていますが、12月にSHIMANOから22ソアレBBが発売されます!
18ソアレBBからの4年ぶりのモデルチェンジですね!
ソアレBBはライトゲーム(主にアジ・メバルなど)に特化して設計されているリールですが、今回の22ソアレBBには
- マイクロモジュールギアⅡ
- サイレントドライブ
- ロングストロークスプール
- CI4+
などの、18ソアレにはなかったテクノロジーがこれでもかというくらい採用されています。
実売価格1万円台前半でこれだけのテクノロジーが詰まっているだけでも「買いなリール」であることは間違いないのですが・・・
ちょっと待った!
1年くらい前に同じ価格帯で同じようなテクノロジーが採用されているリールがなかったっけな・・・
ということで、今回は22ソアレBBと21アルテグラを徹底比較していきたいと思います!
- 22ソアレBBと21アルテグラは殆ど同じ性能&テクノロジーが採用されていますが、大きな違いはハイレスポンスドラグが搭載されているか否かです!
先に結論を書かせていただいたところで、スペックの違いや実際の使用感での違いを細かく書いていきたいと思います!
※実際の使用感の違いは釣行後に追記していく予定です。
結論とおすすめのリールを早く知りたい方はスッと下の方にスクロールしてくださいませ。
もくじ
スペックの違う点
2つのリールのスペックの違う点について、同じ2000番同士で比較していきます。
品名 | 22ソアレBB C2000SSPG | 21アルテグラC2000S |
ギア比 | 4.6 | 5.1 |
巻取り長さ | 62㎝ | 69㎝ |
自重 | 185g(予定) | 185g |
最大ドラグ力 | 3kg | 3kg |
ハンドル長さ | 40㎜ | 40㎜ |
ノブ形状 | I型 | I型 |
ベアリング | 5/1 | 5/1 |
標準糸巻き量 | 0.6‐140m | PE0.6‐150m |
価格 | 約14000円(現時点) | Amazonで約13000円 |
正直なところ大差はないのですが、その中でも目立つ違いはギア比とハンドル1回転あたりの巻取り長さの違いですね。
22ソアレBB C2000SSPGはハンドル1回転でスプールが4.6回転、21アルテグラC2000Sはハンドル1回転でスプールが5.1回転します。
このため、22ソアレBB C2000SSPGの方が巻取り長さが少なく、ジグ単などでよりスローな釣りを展開したい時に使いやすいはずです。
標準糸巻き量と価格も若干違いますが、僅かな差であり気になるほどのレベルではないです。
ハイギアとの違いは?
品名 | C2000SSPG | C2000SSHG |
ギア比 | 4.6 | 6.1 |
巻取り長さ | 62㎝ | 82㎝ |
自重 | 185g | 185g |
最大ドラグ力 | 3kg | 3kg |
ハンドル長さ | 40㎜ | 45㎜ |
ノブ形状 | I型 | I型 |
ベアリング | 5/1 | 5/1 |
標準糸巻き量 | 0.6‐140m | 0.6‐140m |
22ソアレBB C2000SSHG(ハイギア)とC2000SSPG(パワーギア)の違いですが、ハンドル1回転あたりの巻取り長さとハンドル長さの2点が違います。
C2000SSHG(ハイギア)の方がハンドル1回転あたりの巻取り量が多く、ジグ単よりはメタルジグやプラグを使用してアクションで緩急をつけたい時の釣りに適しています。
また、C2000SSHGはハンドル長さが45㎜となっており、40㎜のC2000 SSPGよりも力を入れて巻きやすいように設計されています。
22ソアレBB C2000SSHG(ハイギア)
22ソアレBBの進化点
次は18ソアレBBからモデルチェンジして生まれ変わった22ソアレBBの進化点です。
マイクロモジュールギアⅡ
上位機種に採用されているマイクロモジュールギアⅡが22ソアレBBにも採用されました。(500PGは除く)
これはギアの歯面の一つ一つが細かい歯形状になることによってギア同士の摩擦が減り、巻き心地の滑らかさが格段に上がるテクノロジーです。
私は21アルテグラで体感していますが、ハンドルを巻いた時のぬるぬる感と滑らかな巻き心地は同じ価格帯の他メーカーのリールよりも秀でていると感じています。
サイレントドライブ
サイレントドライブとは、マイクロモジュールギアⅡでも低減できない部品間で起こるノイズを徹底的に排除するために搭載されているテクノロジーです。(500PGは除く)
これにより、とにかく滑らかな回転性能と静粛性を伴なった巻き心地が得られるというわけですね。
これも21アルテグラで体感していますが、巻いた時のノイズがないため、特にただ巻きのメバリングなどで集中力UPに繋がっていると感じます。
ロングストロークスプール
ロングストロークスプールとは、日本語にすると「長く飛ぶ糸巻き枠」ということで、スプールの糸巻き部分の幅を長い造りにすることで、摩擦が減りキャスト時の飛距離が出やすくなるというもののようです。
その伸び率は約4%UPとSHIMANOさんが公表しています。
例えば、2000番のリールよりも3000番のリールの方がスプールが大きく、キャスト時にラインの接触回数が少ないため、摩擦が少なく遠くに飛んでいきます。
CI4+
22ソアレBBにはボディ素材にCI4₊(シーアイフォープラス)と呼ばれる軽量なカーボン素材が使われています。(500PGは除く)
これにより、本体を軽量にしつつも剛性や耐久性のUPを実現しています。
18ソアレBBのボディ素材は高強度樹脂だったので、剛性になりながらも軽量化も果たしてしまうという欲張りな進化を遂げています。
大目玉か!?ハイレスポンスドラグの追加!
今回のモデルチェンジでの大目玉はハイレスポンスドラグの追加ではないでしょうか!
このテクノロジーは唯一21アルテグラには非搭載のものであり(ここで差別化を図ってきた?)、ライトゲームで釣果UPするための大きな戦力になると言えそうです。
ハイレスポンスドラグとは、魚が掛かってからのファイト中の魚のスピードの変化に対するレスポンスが良いドラグのことで、突然の魚の強烈な突っ込みがあった場合などに追随するようにドラグが滑ってくれるもののようです。
DAIWAでいうところのATD(オートマチックドラグシステム)と考えれば良さそうです。
このテクノロジーの恩恵で、予めドラグ設定をゆるゆるにして大物に備えなくても、ある程度締めた状態でも不意の大物や強烈な突っ込みに対処しやすくなります。
ドラグゆるゆるよりも締めた状態の方が魚を手早くキャッチできて手返しが良くなるため、短い時合でも釣果アップに繋がりやすいことが想像できます。
また、ハイレスポンスドラグが魚の引きに対するショックを和らげてくれることで、例えばエステルラインの0.2号程度の細いラインでもラインブレイクが起こりにくくなるのではないでしょうか。
これまで、同価格帯のリールにはDAIWAのATDのようなテクノロジーが採用されていなかったため、今回はかなり気合を入れたモデルチェンジであることが伺えます。
22ソアレBBのテクノロジー
22ソアレBBに採用されているテクノロジーについて書いていきます。
ジュラルミン製HAGANEギア
金属の塊を約200トンの圧力でプレスし、切削なしにミクロン単位の精度で仕上げる。精密冷間鍛造と言われる独自の技術が、硬く、粘り強いギアを生み、なめらかな巻きごこちを可能にする。
ギアには超超ジュラルミンと呼ばれる、強度に優れたアルミニウム合金の中でも最高の強度と耐久性を持つアルミウム合金が使われています。
この超超ジュラルミンはタイヤのホイールなんかにもよく使われているようです。
それだけ強度と耐久性に優れている部品が22ソアレBBには搭載されているということですね!
X-SHIP
ドライブギアの大径化、ピニオンとドライブ両ギアの最適配置、ピニオンギアのベアリングによる2点サポート。これら頑強なギアの噛み合わせが、負荷に強い軽快なリーリングを保持する。
X-SHIPとはギアシステムのことで、ハンドルを回す力を効率よく伝達することで、軽い力でも強いリーリング力を発揮してくれるもののようです。(500PGを除く)
少ない力でも大物とのやり取りが楽に行えるイメージでしょうか。
Gフリーボディ
スプールを前後運動させるための摺動機能部品をリール本体上部に配置し、リール全体の重心を手元に近づけることに成功。これによりロッドとの一体感が向上し、キャストによる疲労の低減、ロッド操作性の向上につながります。
スプールを前後運動させるためのウォームシャフトの位置をロッド側に配置することでリールの重心を手元に近づけ、ロッドとの一体感が向上しているというもの。
これにより、実際のリールの自重よりも軽量に感じることができ、キャストによる疲労軽減やロッドの操作性の向上に繋がっているようです。
AR-Cスプール
特殊なスプールリング形状を持つスプール。これによりラインの整流効果を生み、ライントラブルの抑制と遠投性能の両立を実現しました。
特殊なスプールリング形状とは、スプールのふちを斜めにすることで、ライン放出時の摩擦が少なくライントラブルの軽減と飛距離のUPに繋がっているというもの。
Xプロテクト
より軽い回転が求められる中小型汎用スピニングには、回転軽さを損なわないよう非接触式構造にこだわりました。従来の撥水処理に加え、水の侵入を抑えるラビリンス構造を複合することで、非接触でありながら高い防水性能を実現しました。ストッパーベアリング部、ラインローラー部に採用されています。
SIMANO公式サイトより引用
Xプロテクトとは防水機能のことですね。
回転性能は損なわないように非接触式構造にこだわりながらも、万が一水没した場合でも中に水が入り込みにくいラビリンス構造なるものになっています。
水の侵入経路に特殊なグリスが充填してあるため、雨の日でも安心して使えますね。
ワンピースベール
まったく継ぎ目のない一体成型のベールの製造に成功。見た目に美しく、トラブルレスを実現しました。
SHIMANO公式サイトより引用
ワンピースベールは18ソアレBBから採用されていたため目新しさはありませんが、継ぎ目のないベールのためライントラブルが起きにくく初心者の方でも扱いやすい仕様になっています。
21アルテグラのテクノロジー
21アルテグラに採用されているテクノロジーについてですが、上記した「ハイレスポンスドラグ」以外は全て詰め込まれています。
冒頭に書いたように殆ど同じ性能&テクノロジーが採用されているため、一見すると選択するのが難しいと感じてしまいそうです。
ただ、ソアレBBはハイレスポンスドラグの存在が大きいため、より細いラインで飛距離を出しつつ大物とやりとりをしたい人や、0.2号以下でのアジングやメバリングを考えている人はソアレBBの方が選択肢になるのではないかと思います。
素材・機能面の比較表
素材・機能面 | 21アルテグラ | 22ソアレBB |
ボディ素材 | CI4+ | CI4+ |
ローター素材 | 高強度樹脂 | 高強度樹脂 |
ギア | HAGANEギア | HAGANEギア |
防水機能 | Xプロテクト | Xプロテクト |
スプール | AR-C | AR-C |
ベール | ワンピースベール | ワンピースベール |
ハンドル | ねじ込み式 | ねじ込み式 |
ベアリング(ボール/ローラー) | 5/1 | 5/1 |
重量 | 2000番で185g | 2000番で185g |
その他 | ・マイクロモジュールギアⅡ ・サイレントドライブ ・ロングストロークスプール ・X-SHIP ・Gフリーボディ | ・マイクロモジュールギアⅡ ・サイレントドライブ ・ロングストロークスプール ・X-SHIP ・Gフリーボディ ・ハイレスポンスドラグ |
21アルテグラと22ソアレBBの素材・機能面(テクノロジー)の比較早見表です。
私の調べた限りですが、ハイレスポンスドラグがあるか否かの違いだけですね。
後は、スペック表で見たようにギア比と巻取り量、価格が若干違うくらいです。
見た目・デザインの違い
2つのリールのデザインの違いですが、22ソアレBBの方は黒地に金色という配色になっており、黒から金色に段階的に変化していくようなグラデーションになっています。
18ソアレBBは派手な金色というイメージなので、より大人っぽく、高級感を感じるデザインに進化したように個人的には感じます。
対して21アルテグラは艶のある紺色ベースにスプール部分は黒×金の配色となっており、こちらも高級感を感じるデザインとなっています。
デザインに関しては好みの問題ですが、私は黒ベースのロッドを使用することが多いので、ソアレBBの方がデザイン的には相性が良さそうだと感じました。
ハンドルノブ形状が違う!
スペック以外で目に見えて分かる違いがデザインとハンドルノブ形状の違いです(左がソアレBB、右が21アルテグラ)
22ソアレBBのハンドルノブは幅の狭い楕円形となっており、どんな角度から持ってもスッと指が馴染みやすくて巻きやすいと感じました。
対して21アルテグラのハンドルノブはひょうたん型になっており、ソアレBBよりも掴める範囲が広いため力は入りやすいですが、初動の段階で指を持っていった時に1発でフィット(指に馴染む位置)しにくい形状のように思います。
ということで、
- 指馴染みの良さ→22ソアレBB
- 力の入りやすさ→21アルテグラ
このように感じました。
パワフルな魚をメインに相手にするなら(30㎝近いメバルなど)力の入りやすい21アルテグラの方が巻きやすいように思います。
とはいえ、一般的に堤防で釣れる魚のサイズであれば(メバル25㎝程度、アジ30㎝程度)そこまで違いを感じないと思うので、ハンドルノブ形状に関しては指馴染みの良いソアレBBが扱いやすいように感じました。
結論、どっちが買い?
結論としては、2000番手で行える範囲内の釣り(ジグ単・プラグ・メタルジグ等)であれば22ソアレBB一択ではないかと考えます。
その理由は、21アルテグラに搭載されているテクノロジーは全て22ソアレBBにも搭載されており、さらに22ソアレBBには21アルテグラにはないハイレスポンスドラグが搭載されているからです!
+αのテクノロジーが詰め込まれているにもかかわらず、価格差は1000円もないため、22ソアレBBの方が単純にお得感があると感じます。
実際、ドラグの効き具合で言うと、21アルテグラはファイト中の魚の突っ込みにに対して追随するように滑ってくれるというよりは、予め少し緩めておいて対処する感じです。
その反面、同じ価格帯のDAIWAの21フリームスや21カルディアなどのATD搭載のリールは、多少締め気味でも強い突っ込みがあれば追随するように滑ってくれるため、魚に余計な動きをさせず、スムーズにキャッチまでもっていける感覚があります。
ドラグ性能に関しては唯一、21アルテグラに対して若干の不満を抱いていた点でもあるので、今回の22ソアレBBのハイレスポンスドラグというものがATDと同じような機能を持つものであれば、超ハイコスパリールになるのではないかと思います。
22ソアレBBC2000SSPG(パワーギア)
22ソアレBB C2000SSHG(ハイギア)
22ソアレBBの実際の使用感
22ソアレBBの実際の使用感に関しては、こちらの記事に詳しく書いています↓
21アルテグラの実際の使用感
21アルテグラのスペックや実際の使用感に関しては、こちらの記事に詳しく書いています↓
実際の使用感での違いは?
後日追記予定です。