どうも!20代後半のタクシードライバーですが何か?
別に人生捨ててなんていませんのでご心配なく!
ところで、タクシーの運転手って性格悪いと思いませんか?
行き先を告げると言葉少なに不愛想に走り出す人や、中には返事もせず無言で走り出す人もいたりします。
無言で走り出された時には、「こいつッッ!俺をどこに連れて行く気なんだッッ!!」と戦闘態勢に入りそうになりますよね。
タクシー運転手として働いていると、お客様からもタクシーで嫌な目にあったというお話を聞くことが多いこと多いこと!!
以前聞いたのは、外の空気を吸いたいと思い窓を開けたら、無言で窓を閉められた・・・と。それを数回繰り返したそうな。とても地味ですが性格が悪いと言わざるをえません。
このことからして、性格の悪いタクシー運転手がいるのは紛れもない事実だと思うのですが、なぜこうも性格の悪いタクシー運転手が多いのでしょうか?
個人的にもとても気になったので、今回はタクシー運転手の性格がなぜ悪いのか?という点に注目して解明していきたいと思います。
そもそも性格が悪いとは
性格の悪さには色々なパターンがあると思いますが、タクシー運転手と接していて感じやすい性格の悪さを思いつく限り書いていってみます。
- 行き先を言っても不愛想
- 話しかけても無視
- 酔っ払いや海外のお客様にはわざと遠回りをする
- 降車時にありがとうございますなど感謝の言葉がない
- 交差点のど真ん中に停車して違法な客待ちをしている
- 運転マナーが悪い
ネットから集めた情報と合わせてこれくらいが出てきました。
行き先を言っても無言であったり、相手を見てわざと遠回りするなどは人としてどうなの?と思ってしまうレベルですね。
また、接客業としてお客様ありきで成り立っている商売ということを理解していれば、降車時に「ありがとうございます」と感謝の言葉が出るはずなのですが、それを言えないのは相手より下の立場だと思われたくない、などの持つ必要の無いプライドとねじ曲がった性格が潜んでいると思われます。
上記で挙げた4つ目までは明らかに性格が悪いのが分かりますが、交差点のど真ん中で違法な客待ちは性格とは関係ないのでは?と思われるかもしれません。
しかし、実はこれも性格の悪さがかなり出てしまっている行為なのです。
なぜなら、交差点というのはお客様の乗車が一番見込める、釣りで言う所のいわば一級ポイントなわけです。
他のタクシー運転手が必死に流して(車を走らせてお客様を獲得すること)売上を上げる努力をしている中、交差点のど真ん中に堂々と居座って新聞読みながら客待ちするなんて、自己中心的で性格が悪いと言わざるを得ないのです。
釣りでもいますよね?
後から来たのに無理やり割り込んで一級ポイントに入ろうとする人や仕掛けを重ねるように投げてくる人。自己中心的という意味で同じです。
運転マナーの悪さについては、むやみにスピードを出したり、急ブレーキを踏むなどでお客様や一般車に迷惑や不快感を与えるような運転のことですね。
これも、車の乗り心地を考える事ができなかったり他車への配慮ができないという点で自己中心的で性格が悪いと言えます。
タクシーに乗ると性格が悪くなる?
では、なぜタクシー運転手に性格の悪い人が多いのでしょうか?
性格の悪い人がタクシー運転手になったのか、それともタクシー運転手になってダークサイドへ落ちてしまったのか・・・。
結論から言いますと前者が全てだと思っています!
ですので、タクシーに乗ってから性格が悪くなったんだ俺は・・・と言っている人にはこう言いたい。
なぜかというと、性格というのは心理学では10歳程度までに決まると言われているらしいからです。
ライフスタイル(=性格)は赤ん坊が言葉を覚える前、0歳の頃からすでに作り始められています。そして多くの場合、10歳くらいまでの間にそれを完成させます。
DIAMONDonlineより引用 アルフレッドアドラーの言葉
心理学者のアルフレッドアドラーもこう言っています。
このことから、殆どが30歳を超えていて性格が固定化されているであろうタクシー運転手が、タクシーに乗ったから性格が悪くなったというのはありえないのです。
ただ・・・タクシーに乗ることで性格の悪さが助長されるのは間違いないです。
その理由は、タクシーという仕事がそういった悪い感情を生みやすい仕事だからです。
具体例を出した方が分かり易いと思うので、ワンメーターの距離だと機嫌が悪くなる人の場合で考えてみます。
タクシーの仕事は歩合制で自分が稼いだ分だけが給料となります。(基本給はありますが12万とかそういうレベル)
そして、より多く稼ごうと思ったらワンメーターよりは1000円、出来れば2000円~の距離のお客様にたくさん乗車いただいた方が売上も上がるわけですね。
私のような独身貴族ならまだしも、家族がいればなおさら売上を気にして働いているはずです。
そんな売上に必死な状況の中、タクシー乗り場で1時間近く待ってワンメーターの距離だった時、あるいは10回連続でワンメーターだった時、やはり心の中には「残念・無念・マジか・・・あ~今日終わった」という感情がふと芽生えてしまうものなんですね。
職場でいつも、「ワンメーターでも回数こなせば売上上がるから嫌と思ったらあかん^^」と言う神のような人がつい先日、ワンメーター続きすぎてさすがに参ったわ・・・というレベルなので、どんな人でも感じる事なんだと思います。
このように、歩合給というシステムが負の感情を生みやすいのは事実としてあると思います。
固定給であれば、ワンメーター?いくらでもこいやぁぁ!ですが、歩合給でワンメーターこぉぉぉおおい!!と思っている人なんていないはずですし、いたとしたら変態でやばい奴ですから。
ただ、この時のお客様への対応にその人の性格が出ますね。
これが性格の悪い人の場合、不機嫌になったり露骨な態度を取ったりするようになるのだと思います。
しかし、お察しの通りお客様に当たるのは大きな間違いですよね!
ワンメーターだからと不機嫌になったり、露骨な態度でお客様に示すのは欲しい物を買ってもらえなくて駄々をこねている赤ん坊と一緒です。
この仕事はワンメーターでも使ってくださるお客様がいることで成り立っているという事を忘れてはいけません。
こんなに偉そうに語っている私はというと、やはりワンメーターが続くと死ぬほど嫌になります。が、お客様には距離の長短に関係無く、どんな方にも常に同じ応対をしている自負があります。
これは私の性格が良い悪いの話ではなく、そうしようと決めているだけです。(モンスター客やルールを守らない人には相応の対応をします)
アナキンスカイウォーカーはダースシディアスによってダークサイドへと落ちてしまいましたが、それはアナキンに付け入られる隙があったからですよね。ゆえに彼の心の中の悪の部分を増幅させられてしまったのです。
タクシーも似たようなもので、ワンメーターが続いたりモンスター客が乗ってきたりして心の隙をつかれそうになりますが、ダークサイドへ堕ちてはなりません。
結論
タイトルの、タクシー運転手になると性格が悪くなるは本当?に対しての結論!
それは違います!
タクシー運転手になったから性格が悪くなったのではなく、元々性格が悪かった部分がタクシー運転手になったことで刺激されて大きく表面化した!というのが実際の所だと考えます。
タクシーはストレスの多い仕事ですが、それはどんな仕事でも一緒のはずです。
1人で気楽に働くことにより傲慢になってはいませんか?
お客様あっての商売のはずですよね。
この記事は自分へ言い聞かせるという意味も含めて書きました。
タクシー乗務員の皆様、あるいはこれからタクシーへ転職を考えている皆様。共にダークサイドへ堕ちないようにしましょう!
最後までお読みいただきありがとうございます。